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腎移植とまっすぐ向き合って〜

水分摂取・排泄

(1)水分摂取

 

腎臓提供者(ドナー)の体から腎臓が取り出される時、 一時的に血流が遮断されるため、 移植されたばかりの腎臓の働きは低下しています。

 

腎臓の働きを最大にするためには十分な水分が必要です。
また免疫抑制剤を内服していることでも腎臓に負担がかかっています。

 

水分は入院中1 日 1500~ 2000 を目標にこまめに摂ってください。
体の中の老廃物(ゴミ)が、 体の外に排泄されるためには1500以上の水分が必要だと言われています。

 

※ジュース・スポーッドリンク・アルコールなど糖類の多いものは、 摂りすぎに注意しましよう。

 

 

☆糖分を多く含む飲み物は、糖尿病・肥満の原因になります。


 

 

入院中
・手術後は、1日1500 ~ 2000を目標に水分を摂りましよう。
 水分を摂ったら、自己管理ノートの水分欄に量を記入しましよう。

 

・手術後、4日間は、点滴で水分を補います。少しずつ点滴の量を減らし飲む水分量を増やしていきます。
 手術後1日目→飲水量: 500ml
手術後2日目→飲水量: 1000ml
手術後3日目→飲水量: 1500ml
以降→飲水量: 1500〜2000ml

 

・生活リ ズムに合わせて、 よりこまめに水分を摂りましよう。
1回にたくさんの水分を摂ることは避けましよう。

 

退院後
・退院後は1日1500ml以上尿が出るように水分を摂りましよう。
 井戸水などの生水は、飲むのを避けましよう。生水には細菌などが含まれているので、発熱・下痢・嘔吐などの原因になります。

 

・夏場、運動後・発熱時の汗をかいた後、下痢、嘔吐時は、普段よりも多めに水分を摂りましよう。

 

 

 

(2)排泄(排尿・排便)

 

一般成人男性の膀胱の容量は、 500ml といわれています。

 

あなたの膀胱の大きさは mlです。

 

また,正常な尿管と膀胱のつなぎ目には、括約筋という膀胱から腎臓尿が逆流しないよう働く筋肉が存在しますが、移植腎の尿管と膀胱の0なぎ目には、括約筋は存在しません。そのため膀胱内に尿をためすぎると、.靉胱内の尿が腎臓 に逆流してしまいます。
尿意は決して無理をせず、定期的に排尿しましょう。

 

入院中
手術後数日間は、おし。この管が入。ています。そのため尿が膀胱に溜まることなく、常に体の外に出ていく状態です。しかしいつまでもおし。
この管を入れたままにしておくことで、尿路感染のリスクが高くなります。
手術後、体の状態が安定したら、おしっこの管を抜き、自分で排尿します。

 

※尿意を感じたら、我慢せず排尿してください(膀胱炎の予防のため)。


 

<尿の測定方法>
@カップに排尿します。
Aシリンダーに尿を全部いれ、 目盛を読みます。
B蓄尿ボトルに尿を全部入れます。
C目盛の数値を自己管理ノートの各時間欄に記入します。膀胱の許容量が小さい方でも徐々に大きくなっていきますが4時間以上排尿間隔をあけないようにして下さい。

 

※ 1 回の排尿量が300 をこえないよ う に心がけましょう。


 

退院後
・退院後も決して尿意を我慢しないでください。旅行など長時間の移動の際はトイレ休憩をこまめにとって下さい。
・排尿時は、尿の色、混濁・血尿の有無、量などを観察しましよう (尿測定は不要です)。
・尿の色が濃い場合は、体の中の水分が不足している証拠です。
 いつもより多めに
・水分を摂りましよう。尿の色は、発熱や、下痢、汗をかくことで体の中の水分が不足しているときにも濃くなります。
・尿が混濁したり、血液が混じったりするようなら、すぐに病院に連絡しましよう。

 

<排便について>
・毎日、 便の色、 形状(硬い・やわらかい・下痢)なども観察しましよ う 。

 

※下痢や、 嘔吐時には、 自己判断で市販の薬を使用せず、病院に連絡して下さい


 

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