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腎移植とまっすぐ向き合って〜

食事・嗜好品

(1)食事

 

移植後、基本的には食事の制限はなくなりますが、偏りのない食事を摂るようにしてください プレドニンの副作用や体調が良くなることで食事も美味しくなり過食になりがちです。 そのため生活習慣病に注意する必要があります。

 

主に糖尿病・肥満症・脂質異常症・高血圧症があります。 これらは動脈硬化を進行させ、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)などの重大な病気を引き起こしてしまいます。
暴飲暴食には十分に注意しましよう。

 

また、血糖が高い時は甘いものや間食を控えて下さい。果物やジュースは糖分が多いので摂りすぎに気をつけてください。

 

※生活習慣の改善が、 移植後の生命予後や移植腎の生着率に大きく影響します。


 

入院中
 入院中は間食をせず、治療食をしっかり食べるようにしましよう。
 退院後の食生活に関しては、退院前に栄養指導があります。

 

退院後
・塩分・カロリー制限をしましよう
 食事制限はありませんが、移植後は内服薬の副作用により、特に高血圧を合併します。高血圧を予防するためには塩分を制限する必要があります。
塩分(ナトリウム)が体に貯まるとむくみや高血圧を生じやすくなります。血圧が高く 、血圧を下げる薬を飲んでいる時には、特に減塩に気を付ける必要があります。 望ましい1 日の塩分摂取量は7gとといわれています。

 

また、 プレドニンを飲んでいると血糖が高くなることがあります。 食欲がありすぎて食べ過ぎたり、 体重が増えすぎることもあります。 栄養相談で指導されたカロ リー量を基本としカロリーオーバーしないようこころがけましよう。

 

・体重管理
 体重増加は、クレアチニンに関係します。太りすぎ、痩せすぎないようにしましよう。
 ※太りすぎや痩せすぎない体重を標準体重といいます。

 

 標準体重(kg) =身長(m) x身長(m) x 22

 

 標準体重の1 0 %前後の体重を目標にしましよう。
 移植後は、毎朝決まった時間、排尿後に測定して記録してください。 目標体重( k g±)

 

・グレープフルーツとセイヨウォトギリソウ
 グレープフルーツのにがみ成分が、免疫抑制剤の血中濃度に影響しますので、摂取は避けて下さい。
 ゼリーやジュースなどの加工品も避けて下さい。その他、みかん等の柑橘系は食べてもよいです。
 セイヨウォトギリソウの摂取もやめてください。

 

(2)嗜好品

 

・アルコール
移植された腎臓は普通人よりもダメージを受けやすい状態です。 多量のアルコール飲酒は脱水を引き起こし、 腎臓に悪影響を及ぼします。いただいた腎臓を大切に守るためにも、 アルコールは飲みすぎないようにしましよ う 。

 

・刺激物
刺激物(唐辛子等)は胃の粘膜を刺激するため摂りすぎに注意しましよう。

 

・タバコ
 術前:手術後の肺炎の原因となりやすいので、必ず禁煙しください。
 術後:ニコチンは血管を収縮させ、動脈硬化の原因となり、腎臓への血流も悪くします。
 厳禁です! !

 

・生もの
 基本的には特に制限はありません。ただし新鮮なものを摂取してください。1年間はやめておいたほうがいいです。(カキ・貝類)

 

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