「明日は明日の風がふく」
サムスカの投薬も。時すでに遅し!となった現実。
ついに、僕は、医者から決断をせまられました。
透析か?腎移植か?
もっと具体的に言うと、
「今の身体の状態がこれ以上悪化すると、治療方法はない」
「透析か、腎移植か、どちらかを選ばないと、この先死ぬしかない」
正直、現実なのか、映画の世界の話なのか、受け止めることができず、僕はことばを失ってしまいました。
知識がないって、こわいですね。
透析?身体は楽になるみたいだけど、生きているうちの半分以上は点滴みたいに、ベッドの上で血液をきれいにするんでしょ?
腎移植?それって、手術。。。腎臓をもらうって、相手はどうなってしまうの?
そもそも、どれだけのお金がかかるの?今でさえ、月に4万近く治療費と、薬代で飛んでるし!
腎臓が悪くなった人って、家が買えるくらいお金がかかるって。それって、ホント?
五千万円くらい?一億円くらい?
お金が準備できないから、死ぬしかないの?
ぐるぐる不安だけが先行していろいろ考えました。
不安もたくさんありましたが、何度も言うように、自分事として考えることが怖くて怖くてできなかったです。
実は、これよりさかのぼること6年前、父が腎移植をしました。父の兄が提供者となり、腎移植を決行。実家から離れて仕事に夢中になっていた僕は、父が、そして家族がどれだけ苦労をして、どれだけ悩み、考え抜いたうえで、腎移植を行ったか、まさか自分が腎移植をすることになるのか、分からないでいたのです。僕は、父の元気な姿しか知らなかった。休みになると必ずソフトボール、野球、ゴルフをしていた父。ボーリングをしても、何をしても、スポーツでは敵わないなと。そんな父も腎臓を悪くしていることは知っていました。
病院で久しぶりに見た父の小さく見えたこと。腎移植を行って元気になり、ゴルフを迎えるまでになったこと。そうそう。僕の学校の運動会を見に来てくれたこと。働き出して見に来てくれたのは初めてでした。
父の苦悩もいっぱい聞きました。
なりたくてなったわけではないのに、世間の風当たりの強さ。
それでも、人並みの生活ができるようになり、前向いて生きている父。
父の腎移植の経験もあり、僕は、母から父と同じ病院での腎移植を勧められました。
「私の腎臓をあげるから、腎移植をしなさい。」
はじめて、母から腎移植の可能性を聞き、それも、母自らが腎臓を提供するということを知った時、これまた、悩みました。
悩んで悩んで、こんな思いをするんだったら、死んじゃってもいいんじゃなかって、本気で思いました。
実際つらかったし。
でも、小学校の先生の仕事、これから働き盛りになる今、もっとやりたかったなあと。
そもそも、相手の命をけずってまで、自分が生きることに意味があるのか?
悩みました。
ホント悩みました。
いっぱい悩んだ末、腎移植をしようと決心しました。
母の思いに応えるために。
もう一度小学校の先生を充実させるために。
命の大切さを、身をもって教えていくために。
正直、決断はしたものの、全然すっきりしなかったです。
スッキリするわけがない。
だって、自分だけがよくなって幸せになって、それってホントの幸せ?
そもそも良くなるの?この苦しみなんてだれも理解できない。絶対理解できない。
身体はボロボロ。ココロもボロボロ。
見かけは普通。
当時はメチャクチャ悩みましたが、今は断言できます。
今回のタカからの一言
「明日は明日の風がふく」
悩んでいたときに、僕が良く考えていた言葉です。常に前向きに。今だって言えることですね。
また、悩んでいること自体は否定しないこと。
僕の性格上、気にしない、とか、考えない、忘れるようにする等はできないので、
今、悩んでいるこの時期こそ、人間として成長できる大チャンス!
そのためには、立ち止まらず、まず行動!!
こんなふうに立ち止まるのをよしとしませんでした。
これは人それぞれだと思います。
ここに、悩みについてことわざや、有名人の話している言葉のフレーズがあります。
どうか参考にして、少しでも心を正常に保つこと・・・・したいですね。
また、ドナー体験の話(母)も参考にしてください。
僕自身、こんな話を聞かされたら、がんばるしかない!
前向いて、前だけ向いてやるしかない!親孝行を行動で示す!
そんな気持ちに掻き立てられます。
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『悩む・困難』 名言から学ぶ幸せのヒント キーワード別 より
次回は、末期腎不全ステージ4となってから、小学校の先生ラストと決心した一年間を振り返ります。
タカでした。
続きを読む 小学校の先生ラストイヤー!!??
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